2014年6月25日水曜日

半世紀ぶりの展示

7月12日、およそ26年ぶりで絵を展示する。一年かけて17人の神父たちの肖像を描いた。鉛筆と色鉛筆、水彩とアクリル絵の具、木炭を使った。最初の頃は鉛筆だけ使って、さらに擦筆でケント紙が焦げるんじゃないかと思われるほど擦って色を出していたが、ここ数カ月は水彩色鉛筆を使うことが多くなり、擦筆はほとんど使わなくなった。だから最初の頃とは絵の感じが違っている。
水彩画が自分に向いているように思う。特に水彩色鉛筆は使いやすいし顔の陰影なんかは繊細に描くことが出来る。何とか人に見せられるものが出来たと思っている。
全部で25枚ほど。どうやって展示しようかとあれこれ考えている。
50代後半になってやっと自分の道が見えたと思う。ここから新しい人生を切り開くことが出来るかも知れない。

2013年10月27日日曜日

人生とは

「人生とは切符を買って軌道の上を走る列車に乗る人には分からないものである」(サマセット・モーム)。学生の頃、友だちから貰った年賀状の言葉。
モームの小説は読んだことはないが、この一言だけでも充分だ。モームの言う「人生」とは何だろう。小説家としての覚悟を言ったのだろうか。誰か若い人への人生訓として言ったのか。サラリーマンや安定した生活を求める人のほとんどはこの言葉に反感を持つと思う。列車に乗らずデコボコの道を行く人、自分で道を切り開く人、そういう人にしか分からないものだろうか、人生って。
安定した生活している人の作品なんか見たくない、という言葉もあるけど、どん底を一度は経験してみるのもいい、という言葉もあるけど。
「切符を買って軌道の上を走る列車」という言葉に何か「楽をして」とか「ズルをして」といった感覚があるからか。どこか人を寄せ付けない偏屈な人の言葉にも思える。
「人の一生は重き荷を負うて遠き道を行くが如し、焦るべからず」は共感できるし、どこかに「みんなご苦労さん、明日も頑張ろう」みたいな思いやりを感じる。
どちらも時に思い出す言葉。

2012年8月28日火曜日

2012年8月18日土曜日

なぜ今まで絵を描かなかったのだろう。時間はいくらでもあったはずなのに。

年末に事務所を月島に戻そう。だいぶ不便になるがいらないものはすべて捨てて、一からやり直す。一からどころかマイナスからやり直すこと。
もう物を持っていても何にもならないからもう一度全て捨てる。パソコンとコピー機と書類だけ。仕事をして、空いてる時は絵を描いて、そういう生活をしないと。
伊東屋で1ミリ厚のケントボード2枚、広く塗れるファーバーカステルの鉛筆6B、9B、羽根箒を買う。店員さんが偶然にも高橋さん。久しぶりの出会い。
矢切に戻りキーシンがピアノでカラヤン指揮のチャイコフスキーピアノ協奏曲を聴きながら絵を描く。キーシンは高校生くらいか、ずいぶん昔の動画のようだがカラヤンは80歳くらいだろうか。キーシンのピアノソロをたくさん聴く。これこそが天才か。
4時間近く夢中で描く。20年以上忘れていた感覚が次々に戻ってくるようだ。
今の世の中は絵を描くより楽しいことが沢山あると思っていたが、そんなことは無かった。これが楽しい時間だった。

2012年8月16日木曜日

久しぶりに

久しぶりに鉛筆で絵を描いてみた。10B、8B、5B、4B、2B、2Hと擦筆を使う。4時間ほど夢中になって描いたろうか。ステッドラーの鉛筆が良いと気づいた。今まではファーバーカステルだったがステッドラーは強い色に向いてる。
描いている途中でふと、ヨハン・アルデンドルフの名前を思い出す。今まですっかり忘れていた名前だが、手を動かしているときに思い出した。今まで忘れていた。インターネットで検索。いくつか懐かしい鉛筆画が出ていた。ずっと長い間忘れていた感覚が甦ったみたい。上手に描こうなどという気も失せる。
なぜ20年以上もやらなかったか。40代半ばでやろうとしたこともあったけど、今この状態にならなければやらないものか。なぜ今までやらなかったのだろう。

2012年8月11日土曜日

上野の東京都美術館にブログリンクしているハトちゃんとiijimaの3人でフェルメール、青いターバンをまいた振り返る少女の肖像を観に行った。平日午後だったがかなり混んでいた。フェルメールもこんなに大勢が長蛇の行列で観てくれるとは、しかもこんな東洋でとは思わなかっただろう。まったく予想もしていなかったがレンブラントの最晩年の自画像があってびっくり。学生の頃から一度観たいと思っていた本物があったので感激した。もし、今が学生の頃だったらどんなに感動したろうと思うが、このトシになってから観るとまた違った感慨がある。絵の具の塗り方や筆の運び、目の描き方、右目と左目の表現の違い、陰影の付け方、そんなところに目が行く。随分冷静に観たと思う。
この日は他に芸大現役教員の小品展と国立博物館の常設を急ぎ足で観たが、国立博物館はまる一日かけてゆっくり観たい。常設展だけで充分。仕事や金勘定を離れて一日中いれば何だか人間的にも変わることが出来るような気がする。そんな気持になった一日。