2013年10月27日日曜日

人生とは

「人生とは切符を買って軌道の上を走る列車に乗る人には分からないものである」(サマセット・モーム)。学生の頃、友だちから貰った年賀状の言葉。
モームの小説は読んだことはないが、この一言だけでも充分だ。モームの言う「人生」とは何だろう。小説家としての覚悟を言ったのだろうか。誰か若い人への人生訓として言ったのか。サラリーマンや安定した生活を求める人のほとんどはこの言葉に反感を持つと思う。列車に乗らずデコボコの道を行く人、自分で道を切り開く人、そういう人にしか分からないものだろうか、人生って。
安定した生活している人の作品なんか見たくない、という言葉もあるけど、どん底を一度は経験してみるのもいい、という言葉もあるけど。
「切符を買って軌道の上を走る列車」という言葉に何か「楽をして」とか「ズルをして」といった感覚があるからか。どこか人を寄せ付けない偏屈な人の言葉にも思える。
「人の一生は重き荷を負うて遠き道を行くが如し、焦るべからず」は共感できるし、どこかに「みんなご苦労さん、明日も頑張ろう」みたいな思いやりを感じる。
どちらも時に思い出す言葉。