2017年2月11日土曜日

原風景

自分の原風景は何だろう。道路のコンクリート、家の前にあった小学校のコンクリートの壁、長屋の黒い板塀、近所のお寺の黒い屋根、当時汚れ切っていた隅田川の暗い流れ、書道教室の半紙の白と墨の黒。
思い出す限りグレートーンの風景だが、時々たんぽぽの黄色とか長屋の路地にあった鉢植えの赤い花、そういった鮮やかな色がぽつぽつとある。
鉛筆で絵を描くのが好きなのはそんな記憶からだろうか。水彩で鮮やかな色をつけるのにためらいや怖じ気を感じてしまうのは原風景のせいだろうか。
年末に本栖湖に行ってきた。富士の樹海から見える真っ青な空と雪をかぶった富士山。こういう所に育った人の色彩感覚をうらやましく思う。

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